恐怖病院

必死になって説明を繰り返すけれど、キャストが胸元にあるマイクへ向けてなにかささやくと、すぐに警備員の男性ふたりがかけつけてきた。

「君、事情はあっちで聞くからね」
一人に腕を掴まれて引きずられる。
「本当なんです! 大鏡はあって、噂も本当で!」

キャストはもう私の言葉を聞いていない。

次々とお化け屋敷から出てくるお客さんたちの対応に追われている。
私と渚ちゃんは警備員に腕を掴まれたまま、そこから遠ざかるしかなかったのだった。

☆☆☆

警備室へ連れてこられて簡単な説明をさせられたあと、私と渚ちゃんはすぐに園内に戻ることができていた。
相手は子供だと思って解放してくれたみたいだ。