海を越えて、きみが好き

歩いていくうちに駅が見えてきた。いつも通学に使ってる駅。
スマホを改札にタッチしていく。毎日こうしてきたはずなのに、今日は特別な気がする。
「まもなく、3番線から横東西線飯塚行きが参ります。黄色い線に下がって・・・」
いつもと同じアナウンスが流れた。昨日の午後と何も変わらないはずなのに、毎日聴いていてつまらないはずなのに、今日は心が高鳴った。
こんなことで嬉しいなんて子供っぽいと自分でも思うけど、嬉しいのだからしょうがない。
私はやってきた赤い電車に乗り込んだ。私が乗ってすぐ扉は閉まって動き出した。降りるのは終点の3駅前「咲口」駅。ここのショッピングモールが待ち合わせ場所。
「次は、咲口、咲口です。お降りのお客様は・・・・」
やっと咲口駅に着いた。改札を出て、私はショッピングモールに向かっていく。