しばらく、私も要くんも何も言わなかった。そうするうちに私は落ち着いてきた。『好き』の2文字も少しづつ薄れていく。この方がいい。
「そろそろ、戻ろう」
私から要くんにそう切り出した。彼なら1時間でも、1日でも、1か月でも待ってくれそうな気がしたから。
「うん。行こっか」
さっきと同じの優しい声で要くんは言った。カフェを出た時から20分が経っていた。菜々、絶対怒ってるだろうな。菜々を蔑ろにしたわけじゃないけど、いっつもそんなこと言ってたから。
「何かってしてんのよ!いっつも私を蔑ろにしてさぁ!都合の良く、お金とか出してくれる、お嬢様人材だとでも思ってるわけ?帰る!あんたたちが出せって言ったカフェのお金は払ったから」
カフェから出たのか、菜々がいた。
「菜々、蔑ろにしたつもりはなくって。落ち着かなかったの」
必死にそう言ったけど菜々は振り向いてこういった。
「あんたに私の何がわかるっていうの?私は都合のいいお嬢様じゃねーよ。ばーか」
はぁ。なんでそうなるの。菜々を都合のいいお嬢様だなんて思ってない。友達じゃん、親友じゃん。
「菜々ちゃん、待って。帰らないで」
要くんの言葉には振り向きもせずに菜々は駅に向かって歩いて行った。ハイヒールの「コツコツ」として音がいつもより何倍も大きく聞こえる。
「そろそろ、戻ろう」
私から要くんにそう切り出した。彼なら1時間でも、1日でも、1か月でも待ってくれそうな気がしたから。
「うん。行こっか」
さっきと同じの優しい声で要くんは言った。カフェを出た時から20分が経っていた。菜々、絶対怒ってるだろうな。菜々を蔑ろにしたわけじゃないけど、いっつもそんなこと言ってたから。
「何かってしてんのよ!いっつも私を蔑ろにしてさぁ!都合の良く、お金とか出してくれる、お嬢様人材だとでも思ってるわけ?帰る!あんたたちが出せって言ったカフェのお金は払ったから」
カフェから出たのか、菜々がいた。
「菜々、蔑ろにしたつもりはなくって。落ち着かなかったの」
必死にそう言ったけど菜々は振り向いてこういった。
「あんたに私の何がわかるっていうの?私は都合のいいお嬢様じゃねーよ。ばーか」
はぁ。なんでそうなるの。菜々を都合のいいお嬢様だなんて思ってない。友達じゃん、親友じゃん。
「菜々ちゃん、待って。帰らないで」
要くんの言葉には振り向きもせずに菜々は駅に向かって歩いて行った。ハイヒールの「コツコツ」として音がいつもより何倍も大きく聞こえる。



