海を越えて、きみが好き

やっぱり、予想していた答えなのに。けれどたまらなく悲しくって涙が溢れそうになって、すする。圭、圭。また会えるんじゃないの?またあったら告白させてくれるよね?なんでだろう。私だけが進んじゃったみたい。
「百華、大丈夫?」
優しい気遣いのはずの菜々の声さえが敵の声に聞こえてしまう。
「また、会おうな。行ってきます!百華。」
いつの日か、圭が言った言葉が頭の中に蘇ってきた。まるで今。目の前に圭がいて、圭が言っているかのように。
そういって、圭は飛行機のゲートを潜った。そしてもう二度と会えなかった。圭。
「百華ちゃん?」