まだ信じられない。
でも心がふわふわ、どこかへ飛んでいきそうなくらい、浮かれている。
職員室でスリッパを返して、そのまま昇降口で下駄箱を開けた。
外靴の隣に、私の上靴が並んで置いてある。
その上にはメモも置いてあって、
『今までごめんなさい』
と、書いてあった。
この丸い可愛い文字は、きっと岸村さんの文字だ。
校舎を出て校門をくぐり、駅に向かう道で、
「繋いでいい?」
と、周くんが私の手をちょんっと触った。
「……はい」
「やった」
そっと握った手。
そのまま少し持ち上げるようにして、周くんが私の指先を見た。
「玲奈ちゃんに好きだよーって念じながら、これ塗ってたよ」
と、少し照れた顔で笑った周くん。
指先に秘めた恋心が実って良かった。
きっと私、この先ずっと夢中になると思う。
背伸びして、届いた恋に。
ーーー完ーーー
でも心がふわふわ、どこかへ飛んでいきそうなくらい、浮かれている。
職員室でスリッパを返して、そのまま昇降口で下駄箱を開けた。
外靴の隣に、私の上靴が並んで置いてある。
その上にはメモも置いてあって、
『今までごめんなさい』
と、書いてあった。
この丸い可愛い文字は、きっと岸村さんの文字だ。
校舎を出て校門をくぐり、駅に向かう道で、
「繋いでいい?」
と、周くんが私の手をちょんっと触った。
「……はい」
「やった」
そっと握った手。
そのまま少し持ち上げるようにして、周くんが私の指先を見た。
「玲奈ちゃんに好きだよーって念じながら、これ塗ってたよ」
と、少し照れた顔で笑った周くん。
指先に秘めた恋心が実って良かった。
きっと私、この先ずっと夢中になると思う。
背伸びして、届いた恋に。
ーーー完ーーー



