……でも、人に好かれる自信なんてないし。
こんな陰口言われる私なんかじゃ、恋をするなんて到底無理なんじゃないかな……。
本当は教室の机の引き出しの中に忘れたノートを取りに行きたいけれど、もう諦めて帰ろうかな、と思って、私はお手洗いに寄った。
手洗い場で他クラスの女子が数人、おしゃべりをしながらヘアアレンジをしている。
彼女達の横を通り過ぎた時、その内のひとりと目が合った。
「げっ、なんか睨まれた」
「気にしちゃダメだよ。あの人、冷たい人ってことで有名な人じゃん」
(睨んでないし……)
と思いつつ個室に入ると、彼女達の話題は変わって、急に声が明るくなった。
「三年生の谷原先輩って知ってる!? めっちゃイケメンの人!」
「憧れの王子様、谷原 周先輩!!」
「えっ、待って!!そんなにイケメンの人がいるの?」
「顔を見たらすぐわかると思う! もう、マジで『完璧な王子様』だから!!」
こんな陰口言われる私なんかじゃ、恋をするなんて到底無理なんじゃないかな……。
本当は教室の机の引き出しの中に忘れたノートを取りに行きたいけれど、もう諦めて帰ろうかな、と思って、私はお手洗いに寄った。
手洗い場で他クラスの女子が数人、おしゃべりをしながらヘアアレンジをしている。
彼女達の横を通り過ぎた時、その内のひとりと目が合った。
「げっ、なんか睨まれた」
「気にしちゃダメだよ。あの人、冷たい人ってことで有名な人じゃん」
(睨んでないし……)
と思いつつ個室に入ると、彼女達の話題は変わって、急に声が明るくなった。
「三年生の谷原先輩って知ってる!? めっちゃイケメンの人!」
「憧れの王子様、谷原 周先輩!!」
「えっ、待って!!そんなにイケメンの人がいるの?」
「顔を見たらすぐわかると思う! もう、マジで『完璧な王子様』だから!!」



