「レオナード!!」
イヅナとヴィンセントが声を上げたその時だった。イヅナとヴィンセントのそばを、何者かが素早く走り抜ける。黒い振袖付きの軍服に、赤い彼岸花の髪飾りが見えた。その後ろ姿に、イヅナの胸に安堵が込み上げる。
「ツヤさん!!」
「ガキ共、さっさと下がっていろ」
ツヤ・シノノメがレオナードの襟首を掴み、ヴィンセントの方に放り投げる。ヴィンセントはレオナードを支え切れず、二人は地面に倒れた。イヅナは二人に駆け寄る。
「レオナード!ヴィンセント!大丈夫?」
「おう。無事だぜ」
「レオナード、早くどいて」
ヴィンセントの体の上からレオナードがどく。そして、三人は上司であるツヤの方を見た。ツヤは恐れることなく地面を蹴り、ヨトゥンに殴り掛かる。ヨトゥンが声を上げながら槍を振り回すものの、ツヤは軽々と避けていく。
「やっぱりツヤさんは強いわね……」
イヅナの呟きに、レオナードが「さすが三大戦闘員の一人だよな」と大きく頷く。人ではなく鬼であるということも大きいだろうが、大抵のアレス騎士団員ではツヤに勝てない。
イヅナとヴィンセントが声を上げたその時だった。イヅナとヴィンセントのそばを、何者かが素早く走り抜ける。黒い振袖付きの軍服に、赤い彼岸花の髪飾りが見えた。その後ろ姿に、イヅナの胸に安堵が込み上げる。
「ツヤさん!!」
「ガキ共、さっさと下がっていろ」
ツヤ・シノノメがレオナードの襟首を掴み、ヴィンセントの方に放り投げる。ヴィンセントはレオナードを支え切れず、二人は地面に倒れた。イヅナは二人に駆け寄る。
「レオナード!ヴィンセント!大丈夫?」
「おう。無事だぜ」
「レオナード、早くどいて」
ヴィンセントの体の上からレオナードがどく。そして、三人は上司であるツヤの方を見た。ツヤは恐れることなく地面を蹴り、ヨトゥンに殴り掛かる。ヨトゥンが声を上げながら槍を振り回すものの、ツヤは軽々と避けていく。
「やっぱりツヤさんは強いわね……」
イヅナの呟きに、レオナードが「さすが三大戦闘員の一人だよな」と大きく頷く。人ではなく鬼であるということも大きいだろうが、大抵のアレス騎士団員ではツヤに勝てない。


