あやかしと魔王の側近

「モンスターってことは、妖みたいに核はないの?」

ヴィンセントの問いにルーチェは頷く。核がないということは、どう倒せばいいのかわからない。しかし、イヅナは薙刀を構えて地面を蹴る。レオナード、ヴィンセント、ツヤもモンスターと戦い始めた。

薙刀はモンスターの体を貫く。しかし、モンスターの体は秒で再生していく。レオナード、ヴィンセント、ツヤの攻撃も効いていないようだ。

「どうやって倒したらいいの?」

イヅナは妖を捕まえる玉を投げ付けてみた。玉から鎖が飛び出してモンスターの体を拘束する。しかし、それは一瞬だけだった。モンスターは鎖をすり抜け、自由に動き回る。

「僕の作った拘束具も効果がないなんて……」

ギルベルトが息を吐く。その時だった。紫の光線が放たれる。光線はモンスターの体を貫いて消えた。モンスターは再生することなく、その体は塵となって消えていく。

イヅナたちが光線の放たれた方を見ると、ルーチェが杖を構えていた。ルーチェは次々と魔法を放ち、モンスターを倒していく。