眩しい光を出すから笑って欲しい


次の日。今日はスタジオで嶺ちゃん達と特訓する日。
「こんにちは。予約してました海上藍ですー」
「こんにちは」
藍ちゃんと嶺ちゃんは久しぶりにみるとテレビの人と言う感じだ。それを自覚しない所とかもテレビの人らしい。
「あの、私動画じゃなくて実際にライブがしたいの」
渋々了解してくれて1回だけやった「レア」のライブはやっていて眩しくて楽しかった。だから私もまたライブがしたい。
「心愛。その発言の意味分かってる?誰の力も借りずに自分を見てもらえると言う人がするのがライブよ考えた」
珍しい藍ちゃんの強い発言に驚いた。だっていつもこういう事を言うのは嶺ちゃんだもん。逆に藍ちゃんはいつも言われた私、または心愛をフォローしてる。なんかおかしい。
今練習してるのは「colorfulLOVE」という曲。まだしっかりしたライブやコンサートの予定が無いことを私は残念に思ってる。だって心愛と二人で作ったいい曲だもん。発表しないのはもったいないし悲しい。
「藍、今日は言い方強くない?二人だってもうちゃんとしたアイドルなんだからライブして もいい経験じゃないの?それとも藍は弟子が独立するのが悲しいんですか?」
めちゃくちゃに嶺ちゃんにからかわれた(?)藍ちゃんは不満そうな顔をした。
「分かったわよー嶺がそんなに言うなら2週間後七虹アイドルステージであるはずだった私 達「UMI」のステージを譲るわよ。ただしちゃんとした人数は集めなさい。それだけは約 束よ。やるって言うなら今からそう決定。」
うそっ。七虹アイドルステージはアイドルなら誰もが憧れるすご〜いステージ。もし今やると言って人を集められなかったら藍ちゃん、そして嶺ちゃんはきっと失望するし怒る。けれど今、二人の力を借りずにやったら一生七虹アイドルステージの舞台に立つことはないかも知れない。迷って私は心愛の方をみた。心愛は険しい表情をしていた。考えている事はきっと同じ。
「檸檬。出ない?もうチャンスは無いかもよ。動画だったらみんな見てくれてる。現実でも きっと同じだよ。」
心愛。途端、1000万回再生を達成した時の感動、嬉しさが蘇った気がした。また、見て欲しい。誰かを笑顔にしたい。
「うん。出たい」
「藍ちゃん、嶺ちゃん。絶対誰かを笑顔にするのでステージに立ちたいです。」
「分かった。約束は守ってね。」
うん。colorfulLOVEっていう曲の素敵なところを伝えて、そして元気とか楽しさを伝えたい。