見合いから数日後、市場からの帰りに車を運転してていた親父が「そういえば」と口を開いた。
「澪ちゃんと仲良くしてるか?」
「みお……? 誰だっけ」
「お前ってやつは……。こないだ見合いしただろうが!」
「あー……忘れてた」
「ふざけんなよ……」
本当に忘れてた。帰りに写真を送ってそれきり、ほったらかしていた。
「連絡って何すりゃいいんだ?」
「今までの彼女とかには何送ってたんだ?」
「彼女いたことねえし」
付き合いのある女はいたけど彼女じゃねえ。互いにただの性欲処理……親に言えるわけねえし。
「つーかさ、あのうるせえ母ちゃんから逃がすのはいいけど、なんかすんの? 俺、なんかさせられんの?」
「うちで預かるって言っただろ。来月頭からな」
「聞いてねえ」
「今言った」
ほんとに適当だな、この親父は!
「近いうちに澪ちゃんのもんでも、一緒に揃えに行け。皿とか箸とか」
「へいへい」
まあ、荷物持ちくらいなら全然いいけどな。
スマホを取り出して、相手にメッセージを送る。
送ったあと、まだ朝の四時だったことに気づいた。
「澪ちゃんと仲良くしてるか?」
「みお……? 誰だっけ」
「お前ってやつは……。こないだ見合いしただろうが!」
「あー……忘れてた」
「ふざけんなよ……」
本当に忘れてた。帰りに写真を送ってそれきり、ほったらかしていた。
「連絡って何すりゃいいんだ?」
「今までの彼女とかには何送ってたんだ?」
「彼女いたことねえし」
付き合いのある女はいたけど彼女じゃねえ。互いにただの性欲処理……親に言えるわけねえし。
「つーかさ、あのうるせえ母ちゃんから逃がすのはいいけど、なんかすんの? 俺、なんかさせられんの?」
「うちで預かるって言っただろ。来月頭からな」
「聞いてねえ」
「今言った」
ほんとに適当だな、この親父は!
「近いうちに澪ちゃんのもんでも、一緒に揃えに行け。皿とか箸とか」
「へいへい」
まあ、荷物持ちくらいなら全然いいけどな。
スマホを取り出して、相手にメッセージを送る。
送ったあと、まだ朝の四時だったことに気づいた。



