「どうしたの? 今日入谷さんと会ってたんじゃないの?」
「あたし、今日で2回目。柊哉先輩にフラれるの」
「えっ?」
「1回目は中学生の時。告白したら好きな人がいるからって。その数日後、先輩は突然大阪に引っ越してしまった。2回目は今日。付き合ってって言ったけど、また好きな人がいるからって」
好きな人!? 入谷さんは雪見と付き合うって私に言っていたのに。
ほかに好きな人がいたなんて……。
「あたし、月見ちゃんに隠していることがあるの。本当は、あの日、月見ちゃんが柊哉先輩に会うはずだったのに、あたし……」
「あの日って?」
「先輩が大阪に引っ越す前日。学校の月見ちゃんの下駄箱に先輩が手紙を入れたのを見かけたの」
「えっ!?」
「あたしはその手紙を読んだ。そこには今日の夜、話したい事があるから家の近くの公園に来てほしいって書いてあった」
「そんなの初耳よ!」
「あたしは公園に行った。月見ちゃんの眼鏡をかけて。いつも下ろしていた長い髪を月見ちゃんみたいに後ろに一つに束ねて」
「まさか!」
「柊哉先輩はあたしだって気付かなかった。いつもの自信に満ち溢れてる先輩とは全然違ってとても照れくさそうに、月見ちゃんと友達になりたいって言ったの」
そんな……そんなことがあったなんて……私が憶えてないというたびに入谷さんのプライドが傷付いたのも当然だ。
「あたしは最後まで月見ちゃんに成り済ました。そしたら今日、先輩に『あの時会ったのは雪見ちゃんでしょ?』って聞かれちゃった」
「それでなんて答えたの!?」
雪見は私を見つめるとまた涙を流した。
「言えなかった。あたしだって、言えなかった……」
ああ、それならもう、私からも入谷さんに何も言えない。
「あたし、今日で2回目。柊哉先輩にフラれるの」
「えっ?」
「1回目は中学生の時。告白したら好きな人がいるからって。その数日後、先輩は突然大阪に引っ越してしまった。2回目は今日。付き合ってって言ったけど、また好きな人がいるからって」
好きな人!? 入谷さんは雪見と付き合うって私に言っていたのに。
ほかに好きな人がいたなんて……。
「あたし、月見ちゃんに隠していることがあるの。本当は、あの日、月見ちゃんが柊哉先輩に会うはずだったのに、あたし……」
「あの日って?」
「先輩が大阪に引っ越す前日。学校の月見ちゃんの下駄箱に先輩が手紙を入れたのを見かけたの」
「えっ!?」
「あたしはその手紙を読んだ。そこには今日の夜、話したい事があるから家の近くの公園に来てほしいって書いてあった」
「そんなの初耳よ!」
「あたしは公園に行った。月見ちゃんの眼鏡をかけて。いつも下ろしていた長い髪を月見ちゃんみたいに後ろに一つに束ねて」
「まさか!」
「柊哉先輩はあたしだって気付かなかった。いつもの自信に満ち溢れてる先輩とは全然違ってとても照れくさそうに、月見ちゃんと友達になりたいって言ったの」
そんな……そんなことがあったなんて……私が憶えてないというたびに入谷さんのプライドが傷付いたのも当然だ。
「あたしは最後まで月見ちゃんに成り済ました。そしたら今日、先輩に『あの時会ったのは雪見ちゃんでしょ?』って聞かれちゃった」
「それでなんて答えたの!?」
雪見は私を見つめるとまた涙を流した。
「言えなかった。あたしだって、言えなかった……」
ああ、それならもう、私からも入谷さんに何も言えない。


