星を救いたいわたしと、かりそめのあなたたち

「……でも、確かに考えてみれば、その兆候(ちょうこう)はあったな」
「兆候?」

周防くんが口にした単語に、わたしは首をかしげる。

「ほら、宇宙空港の近くに、大きな穴があっただろ。あの穴は、ガヴィット星人が暴れた跡だ」
「暴れた跡……」

家出をした日、目撃したのは、隕石でも落ちたような、深く大きな穴。
あの時、思わず穴に落ちそうになったわたしを、周防くんが助けてくれたんだ。
だけど、道に大きな穴ができた原因は……。

(あれって、ガヴィット星人さんの仕業だったんだ……)

戸惑いをのみこみきれない。
わたし、ずっと勘違いしていた。
余命は三年。
だから、ガヴィット星人さんも時間の猶予があると思っていた。
だけど、実際は、あと数日の命で。
ガヴィット星人さんは、死の恐怖をまぎわらすために。
そして、誰かに助けを求めるために暴れていたんだ。
当たり前の事実を前にして。
足元がぐらつくような不安が大きくなっていく。

「……わたし、ガヴィット星人さんの気持ち、何も分かっていなかった」

わたしはもやもやした気持ちを口に出した。

「ずっと、ぶつかったから、怒っていると思ってた。だけど、ガヴィット星人さんは別のことで苦しんでいたんだ……」

ガヴィット星人さんはただ純粋に、死の恐怖に震えていただけだった。
やりきれない気持ちがよみがえってきて、わたしは唇をかみしめる。