星を救いたいわたしと、かりそめのあなたたち

「『シフトチェンジ』。対象の時間を操る能力だ。新しいものを作り出したり、変化させることができる」
「対象の時間を操る能力?」

パワーワード。
パワーがありすぎて、頭がついていかない。
わたしは、周防くんの言いたいことがよく分からなくて首をかしげる。
すると、周防くんは言葉を探すように説明してくれた。

「たとえば、表紙に『星おこしの攻略本』と書いただけの本。それ以外は、何も書かれていないから、当然、真っ白だ」
「真っ白……」

思いがけない発言に、わたしは目を瞬かせた。

「でも、『星に関する攻略本になるように』と願いながら時間を早送りすると、その本は本当に『星に関する攻略本』に変わっているんだ」
「すごい!」

周防くんの補足に、わたしの顔がぱあっと明るくなった。
だって、その能力って、まるで時の魔法みたいだったから。

「逆に時間を巻き戻しすると、眞中さんが持っている『星おこしの攻略本』は、元の真っ白な本に戻る」
「真っ白……!」

早送り。巻き戻し。
それって、本当に時間を自在に操っているみたい。
そこまで考えて、わたしはある一つの可能性に行き当たった。

「つまり、時間操作能力なんだね」
「ああ」

念を押すように言うと、周防くんはうなずいた。
つまり、花を巻き戻せば、種になるし。
花を早送りすると、()れた花になるというわけだ。
しかも、願ったら、その願いどおりになることを含めると。
『シフトチェンジ』って、『時間を操る力』と『具現化の力』が合わさった能力なのかもしれない。