シュガーは下をむいています。
「どういうこと?」
「ぼく、まだしゃしょうみならいなんだ」
「みならい?」
〝みならい〟というのは、まだ一人前のしゃしょうさんではなく、れんしゅう中ということです。
「じつは、今日はしゃしょうになるためのテストの日で」
「テスト?」
シュガーはコクリとうなずいて、それから「モカちゃん、耳をかして」とせのびをしました。
「お客さんの中にテストのしんさ員がいるんだよ。ぼくがぶじにパーティーにお客さんを送りとどけられたらしゃしょうになれるんだ」
しんさ員は、どうやら今日のシュガーのうんてんの様子をチェックして点すうをつけているようです。
「だけど、今日のぼくはしっぱいばっかりで……。きっともうパーティーにも間に合わないよ……」
シュガーは目になみだをためて、声も今にもなき出しそうです。
「元気を出して、シュガー!」
モカはシュガーをはげまします。
「力を合わせてミルクちゃんを見つけたら、パーティーにだってきっと間に合うわ!」
シュガーの両手をとって笑いかけました。
「わたしも手つだうから、いっしょにさがしましょ!」
「モカちゃん! ありがとう」

二人は汽車から外へ出て、ミルクをさがすことにしました。
(だけどおばけなんて、ちょっぴりこわいなぁ)
「かみついたりしないかしら……」
モカは小さな声でポツリとつぶやきました。足は小さくふるえています。
「だいじょうぶよ。おばけマシュマロはイタズラずきだけど、かみついたりはしないわ! 楽しいことがすきなだけなの。もしもおばけマシュマロがおいかけてきたら、わたしがつかまえちゃうわ!」
ケープすがたのおねえさんが、元気におしえてくれました。
「おねえさん、ありがとう!」
「あなたはとっても勇気があるのね! がんばって!」
おねえさんはウィンクをしてモカを送り出しました。

★ほんもののミルクをさがそう!
(本物さがしゲーム)
モカの絵をよく見てね!
♡モカのヒント『ミルクちゃんはかわいいすずをつけているよ』
♡モカのヒント『ミルクちゃんの目はむらさき色だったわ』
♡モカのヒント『ミルクちゃんのしっぽには、ちょっぴりブルーのクレヨンがついちゃったの』
…など

二人はぶじにミルクを見つけることができました。
おばけマシュマロたちにコンペイトウを少しだけわけてあげると、うれしそうにどこかへととんで行きました。