レモネード駅からは、あたらしく三人のお客さんがのりこんできました。
男の子とお母さん、それからねこをつれたおばあさんです。
シュガーがきっぷをかくにんして、客車にあんないします。
「ぼく、お外が見えるせきがいいな!」
親子づれの男の子が言いました。
「れいぼうの風があたらないせきにいどうさせてもらえませんか」
そう言ったのはモカがのるより前から汽車にのっていたおじさんです。
どうやらみんな、すわりたい席があるようです。
「ど、どうしよう! えーっと外が見えるのはまどのそばで……」
シュガーはあわてていて、うまく考えられないようです。
「シュガー、おちついて」
「でも……急いでしゅっぱつしないとパーティーにおくれちゃう!」
目からはなみだがこぼれそうです。
「いいわ! わたしがみんなをせきにあんないしてあげる! シュガーはうんてんに集中してちょうだい」
モカは「まかせて!」とむねをたたきました。
(シュガーにはああ言ったけど、むずかしそうね)
モカはうでを組んで考えます。
おくにすわっていたケープのフードをふかくかぶったおねえさんが、ひらりととんで近づいてきました。顔はよく見えません。
「みんなのきぼうを聞いて、メモしたらどうかしら?」
モカはスケッチブックにみんなのすわりたいせきをメモしました。

★お客さんを、上手にせきにすわらせてあげてね!
(メモと座席の図)

なんとかうまくすわってもらうことができました。
「ありがとうモカちゃん!」
「どういたしまして。おねえさんがおしえてくれたの! メモしたらかんたんだって」
「そ、そうなんだ」
シュガーはおねえさんの方をチラリと見ました。
それからモカもせきにつきました。