姫と騎士のめぐりあい

リーゼロッテは家族と共にハイドランジアを訪れた。
涙ながらに礼を述べる彼女に、
クラウスは静かに微笑んだ。

「姉を助けてほしいと憧れの姫君にお願いされたら、断るわけにはいきませんからね。」
何気なく言ったその一言で、
リーゼロッテの頬が真っ赤に染まる。

久しぶりに対面した彼女は
背も伸びて女性らしい身体つきになり、
髪も綺麗に結い上げていた。
美しく成長した彼女を見て、
クラウスの心臓の鼓動が加速していく。
自分は恋に落ちてしまったのだと、
この時はっきりと自覚した。

リーゼロッテの帰国後、
二人は文通を始めた。
季節の花や星座の話、政治のこと、
そして「会いたい」という言葉。
手紙を待つ時間が、
二人の恋を育てていった。