一方、
エーリヒとクラウス王子率いる合同部隊は、
山間の前線拠点で作戦会議を開いていた。
焚き火の赤が揺らめき、
二人の影を壁に映す。
「……ヴァルタザールは旧ユーフォルビア王国の末裔。彼を“正統な王”として担ぎ上げようとする連中が、帝国内に潜んでいるようです。」
クラウスの声は冷静だったが、
その眼差しには静かな怒りが宿っている。
クラウスは地図の一点を指した。
「修道院跡地。目撃情報が集中しています。」
エーリヒは頷き、剣の柄を握る。
「必ず、彼女を連れ戻す。今度こそ、俺が守る。」
クラウスはその言葉に、少しだけ微笑んだ。
「その情熱、嫌いではありません。私だって攫われたのがリーゼロッテなら、あなたと同じで居ても立ってもいられないでしょうから。」
「殿下はリーゼロッテ様を好いておられるのですか?」
「えぇ。マティアス王太子殿の結婚式で初めてお会いしましたが、非常に好ましく思っています。明るく溌剌としていて、一緒にいて楽しい。」
「確かにロタ様は国王夫妻の御子様方のうちで最も社交的な方です。外国に嫁いでも問題ないでしょう。」
「ロタですか。愛称で呼ぶ仲とは妬けますね。」
「私は王子王女殿下たちとは子どもの頃から親しくさせていただいておりまして。決してそれ以上のことは……」
「ははは、冗談ですよ。しかし作戦中は冷静に行きましょう。」
「もちろんです、殿下。」
短い言葉に、二人の信頼が芽生える。
エーリヒとクラウス王子率いる合同部隊は、
山間の前線拠点で作戦会議を開いていた。
焚き火の赤が揺らめき、
二人の影を壁に映す。
「……ヴァルタザールは旧ユーフォルビア王国の末裔。彼を“正統な王”として担ぎ上げようとする連中が、帝国内に潜んでいるようです。」
クラウスの声は冷静だったが、
その眼差しには静かな怒りが宿っている。
クラウスは地図の一点を指した。
「修道院跡地。目撃情報が集中しています。」
エーリヒは頷き、剣の柄を握る。
「必ず、彼女を連れ戻す。今度こそ、俺が守る。」
クラウスはその言葉に、少しだけ微笑んだ。
「その情熱、嫌いではありません。私だって攫われたのがリーゼロッテなら、あなたと同じで居ても立ってもいられないでしょうから。」
「殿下はリーゼロッテ様を好いておられるのですか?」
「えぇ。マティアス王太子殿の結婚式で初めてお会いしましたが、非常に好ましく思っています。明るく溌剌としていて、一緒にいて楽しい。」
「確かにロタ様は国王夫妻の御子様方のうちで最も社交的な方です。外国に嫁いでも問題ないでしょう。」
「ロタですか。愛称で呼ぶ仲とは妬けますね。」
「私は王子王女殿下たちとは子どもの頃から親しくさせていただいておりまして。決してそれ以上のことは……」
「ははは、冗談ですよ。しかし作戦中は冷静に行きましょう。」
「もちろんです、殿下。」
短い言葉に、二人の信頼が芽生える。



