エーリヒは
家族以外でエリザベートがまともに話せる
数少ない人間の1人だ。
歳の近い人間に限定すれば、
唯一の男性と言っても過言ではない。
なんでそうなのかというと、
実は2人は赤ちゃんの頃からの付き合いなのだ。
エーリヒの母が元々王妃の護衛を務めていたうえに
お互いの第一子の月齢が1ヶ月違いということもあり、
幼い頃から頻繁に交流があった。
だから他人と言えど、
エーリヒの前ではエリザベートは
素の自分でいることが出来たのである。
エーリヒは基本的に無口だ。
あんまり喋らないし、いつも淡々としていている。
寡黙で、
面白い冗談は絶対に言わないし、
女の子が喜ぶような気の利いた一言も言わない。
だけどエリザベートが困った時は
いつも絶対に助けてくれるし、
勉強熱心で、コツコツ真面目に鍛錬している。
そんなエーリヒがエリザベートは大好きだった。
「良いなぁ、マット(マティアスの愛称)は。好きな人と何の問題もなく結婚できて。」
姉がまた社交でやらかした話を聞きつけて、
茶化し半分、慰め半分でやって来た弟に
思わず愚痴ってしまう。
「まぁ確かにラッキーだよね。でもさ、別に姉上だって縁談を押し付けられてるわけではないでしょ。ある程度相手を選ぶ自由は与えられてるじゃん。」
家族以外でエリザベートがまともに話せる
数少ない人間の1人だ。
歳の近い人間に限定すれば、
唯一の男性と言っても過言ではない。
なんでそうなのかというと、
実は2人は赤ちゃんの頃からの付き合いなのだ。
エーリヒの母が元々王妃の護衛を務めていたうえに
お互いの第一子の月齢が1ヶ月違いということもあり、
幼い頃から頻繁に交流があった。
だから他人と言えど、
エーリヒの前ではエリザベートは
素の自分でいることが出来たのである。
エーリヒは基本的に無口だ。
あんまり喋らないし、いつも淡々としていている。
寡黙で、
面白い冗談は絶対に言わないし、
女の子が喜ぶような気の利いた一言も言わない。
だけどエリザベートが困った時は
いつも絶対に助けてくれるし、
勉強熱心で、コツコツ真面目に鍛錬している。
そんなエーリヒがエリザベートは大好きだった。
「良いなぁ、マット(マティアスの愛称)は。好きな人と何の問題もなく結婚できて。」
姉がまた社交でやらかした話を聞きつけて、
茶化し半分、慰め半分でやって来た弟に
思わず愚痴ってしまう。
「まぁ確かにラッキーだよね。でもさ、別に姉上だって縁談を押し付けられてるわけではないでしょ。ある程度相手を選ぶ自由は与えられてるじゃん。」



