なんとなく気まずくなって、
しばし沈黙が流れる。
「これで……お別れですね。」
絞り出したエーリヒの言葉に、
エリザベートのまつ毛が震えた。
「そうね。しばらくは帰ってこられないと思うわ。」
「どのくらいのご滞在になるのですか?」
「……一年、もしかしたらそれ以上。
でも、戻る頃には立派な王女になっていたいの。」
その声には決意があった。
だが、
同時に彼女自身を励ますような響きもあった。
「エリザベート様なら、きっと。」
エーリヒは静かにうなずく。
――その言葉の後に「でも行かないで」
と続けられたら、
どんなに楽だっただろう。
けれど、そんなことは言えない。
王女として生きる彼女の道を、
彼の言葉で縛るわけにはいかないのだから。
「エーリヒはいつも私のそばにいてくれたでしょ。これからはもうそうじゃないなんて、少し寂しくなるわね。」
「代わりはいくらでもおります。」
「……そんなこと、ないわ。あなたは、ただの騎士じゃなかったもの、私にとっては。」
その言葉に、エーリヒの胸が痛む。
(そんなふうに言ってくれるなら、いっそ引き止めてほしい――)
そんな弱い思いが、喉までこみ上げた。
しばし沈黙が流れる。
「これで……お別れですね。」
絞り出したエーリヒの言葉に、
エリザベートのまつ毛が震えた。
「そうね。しばらくは帰ってこられないと思うわ。」
「どのくらいのご滞在になるのですか?」
「……一年、もしかしたらそれ以上。
でも、戻る頃には立派な王女になっていたいの。」
その声には決意があった。
だが、
同時に彼女自身を励ますような響きもあった。
「エリザベート様なら、きっと。」
エーリヒは静かにうなずく。
――その言葉の後に「でも行かないで」
と続けられたら、
どんなに楽だっただろう。
けれど、そんなことは言えない。
王女として生きる彼女の道を、
彼の言葉で縛るわけにはいかないのだから。
「エーリヒはいつも私のそばにいてくれたでしょ。これからはもうそうじゃないなんて、少し寂しくなるわね。」
「代わりはいくらでもおります。」
「……そんなこと、ないわ。あなたは、ただの騎士じゃなかったもの、私にとっては。」
その言葉に、エーリヒの胸が痛む。
(そんなふうに言ってくれるなら、いっそ引き止めてほしい――)
そんな弱い思いが、喉までこみ上げた。



