余命半年のわたしとお兄様

あいらが亡くなってから1週間が経った。僕は告白されたことがショックすぎて遺書を開けなかった。でもちょうど1週間の今日に遺書を開いて最後にあいらを感じようと思う。そう思い僕・若山純は「お兄様へ」と書かれた封筒をそっと開けた。


遺書  若山純様
これをお兄様が読んでいるということは私はもう亡くなっているのだと思う。最後まで支えてくれて本当にありがとう。そしてこれからは私に縛られず生きて。けれどたまには墓参りにでもきて。お兄様との思い出は宝石みたいです。そして「契約」を守ってくれてありがとう。でも私の秘密はもう隠すまでもないね。お兄様、私が亡くなったら必ず「ワカ」の活動を再開して。やめるならファンの人にちゃんと伝えて。
私の1番の思い出は遊園地で「アイドルとして見ないでほしい」的なことを言ってくれたこと。そんなに正直なところもすごいと思ってる。
もう遺書はここで終わりにするね。最後に私の写真を入れておきます。捨てたりしないで大事にしてね。今まで本当にありがとう。お兄様と過ごした半年間は人生で1番の思い出だよ。
                      荒瀬 あいら

読んだら涙が溢れてきた。あいらの思いやりに。そしてあいらがもういないことに。でもやっぱりここからはもう立ち止まってないで進まないといけない。いつまでも血の繋がりもないあいらを「妹」と連呼はできない。でも思い出を抱えて僕は進む。思い出をこぼして進んだりしない。
あいら、応援してて。僕は強いから。
         (余命半年のわたしとお兄様  完)