静かに麺すすっていれば近くにいた竜琉くんの気配が消えた。
振り向くと……竜琉くんはざるのところにしゃがんで、そのまま流れてきたそうめんを食べていた。
「ずっと立ってんのめんどくせぇからな。永瑠のやつもずっと食べられるわけないだろ」
その手があったか……。
「永瑠!お前食ってからとれ!あふれてんだよ!」
涼くんに、永瑠くんは何かもごもごと言い返してるけど食べながらやめろと言われ、山盛りになった器の中を減らしてる。
暑いけど、不思議とそうめん効果で涼しくなった。
流れていくそうめんを見てると、数少ない夏休みらしい過ごし方、出来てる気がしてくる。
「……竜琉くん」
「あ?」
「ありがとう、仲間にしてくれて。おかげで順調だし……楽しいよ」
急に言いたくなったお礼を口にすれば、竜琉くんは目を丸くして私を見上げる。
「……ばーか。それを言うのはペンダントを手にした時だろ」
「そうだね。……そろそろ大輝くんとかわってくる!」
「ああ」
「大輝くん、かわるよ。大輝くんも食べないと」
「ほんと?悠は優しっ!じゃあお言葉に甘えて」
私たちは夕方まで流しそうめんを楽しみ、明日への英気を養った。



