男装してるのにみんな距離が近いです


「……っておい!全然流れてこねぇじゃんかよ!」
「え?なんで?」

そうめんを流してるのに、なにも流れてこない。

「永瑠のやつが全部回収して食ってんだよ!!」
「全部!?じゃあじゃんじゃん流しまーす」

後ろから永瑠くんを見れば、ほっぺたが限界まで膨らんでるのが見えて、そりゃ流れてこないのも分かるなって感じ。
無事に涼くんも食べはじめ、私のところにも……きた!

「あれ」
「ほら」

掴みそこねた素麺を、竜琉くんは私の器に入れてくれた。

「かたじけない……」

自信満々で取りに行ったのに。総長の竜琉くんにとってもらっちゃった。

「あ、色付きだー!」

永瑠くんの楽しそうな声に顔を上げれば、流れてきたピンク色の麺。今度こそ!
と、麺を取った……つもりだった。だけど私の箸は何もつかめていなくて。

「……む」
「ほらよ」
「面目ない……」

またも竜琉くんが私の器に入れてくれる。
こんなに下手だとは思っていなかったから地味にショック。