男装してるのにみんな距離が近いです


二人の姿を見てから、その場に座り込む。

──すごかった。

何がって言われるとうまく言葉で表現出来ないけど……向き合っただけで感じた、凄味。

とびきり竜琉くんのオーラが違うとは思っていたけれど、それを肌で感じたっていうのかな。

いつも聞き込みをする時、不良くんと向き合っても感じない……自分の中の余裕が消えていく感覚。

……最後、一度だけやり返してきた竜琉くんは、私にスキが出来たところをついてきてた。それも、的確に。避けられたからいいものの……寸止めはしてもらえない速さだったよね。

「……悠ちん?大丈夫?」
「うん、ありがと」

座り込む私と目線を合わせるように、永瑠くんは私の前にしゃがみ、涼くんは立ち上がるために手を貸してくれた。

「お前……中々やるんだな」
「いやいや、そんなことは。バイブルのおかげおかげ」
「実写版観たしね!ほら、悠ちんもお茶で休憩しなきゃ」