男装してるのにみんな距離が近いです


「いいか、俺を大事な友達とやらのペンダントを持ち去った奴だと思って来い」





大輝くんたちも外で見守る中、私は合宿所の庭で竜琉くんと向き合う。
私の実力を見るってことだから、竜琉くんからは動きそうにない。

何もしなきゃ終わらない。そう思って地を蹴って竜琉くんへとダッシュした。
とりあえず王道に利き手のパンチ。

だけど、当たり前。普通にとめられた。

「攻撃はしない派でも、こんなレベルじゃねぇだろ。ぬるいことすんな」

って言うけれど、受け止めた拳がぎゅっと握りしめられ離されない。だから軽く足を振り上げれば、離された。
手を出しても竜琉くんから何かしてくる気配はなし、か。

傷つけない倒し方だけでは勝てない──それは殴らなきゃだめってこと。
でもそれは私のモットーに反する。
だけど……今だけ、今だけは超攻撃型の喧嘩をしないといつまでも続きそうだ。