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『……さ、か、き?』
大輝くんのタブレットを借りて、竜琉くんがあの読めなかった文字をわかりやすく書いた。
それを皆で読み上げたのだ。
あのサインらしきものを真似ながらも、筆記体をより読みやすくしてくれたおかげで、なんて書いてあったのかが分かったから。
「ああ、榊だ」
「榊って……あの榊?」
「誰だよ」
「ぼくも知らないよ?」
どうやら竜琉くんと大輝くんだけが、榊という人を知ってるみたい。
「その榊くんって、どんな人なの?」
「うーん、一言で言うならD区最悪の不良!ってとこかな?一番詳しいのはやっぱりたっつんだよね?」
と言われ、私たちの視線は竜琉くんへと向いた。
「……榊愁。今のD区を作ったやつと言っても過言ではない。小学生の頃からここらへんをうろつき、当時いた中学生や高校生皆をつぶしたというやつだ」
「ほぇー……中々やるねその男子くん」



