「永瑠、お前めくろうとしてんじゃねぇよ!バカ!」
「めくらないもん!触っただけだもん!」
「触んな!しゃがむな!ややこしいんだよ!」
立とうとしない永瑠くんに、涼くんはまた蹴りのスタンバイ。
またか、と竜琉くんはため息をつくも、大輝くんは確かに……とつぶやいた。
「……何度見もしちゃうよね。たっつんはともかく、僕たちは一応悠のこと男の子認識でずっといたわけだし」
「あ、そうだ!ねぇ悠ちん、せっかく会えたんだし、ぼくたちでお家まで送ってっていいよね?」
私の前にすくっと立ち上がった永瑠くんは涼くんの蹴りを避けながらたずねてくる。
「えっと……」
女子だということも学校も知られ、今更迷う必要はないんだけど、家までっていうのは……
そう考えてると永瑠くんの顔が徐々に近づいてきて。
「いいよね、ね……ねっ!」
「う、うん」
かわいくも断れない圧をひしひしと感じ、私はぎこちなくも承知した。



