男装してるのにみんな距離が近いです


それは、そうかもしれない。
物理的に傷つくのが怖いとか、考える前に体が動いてしまったのは事実。
家族に何かあっても同じことをすると思うけど、友達ってなったら……私は翠花だから、やってやろうって気持ちが前に出たんだと思ってる。

「目的のために男装してたってだけで、お前に非はなにもねぇよ、悠。だから謝んな」
「……うん、ありがとう」

すごい。やっぱり竜琉くんは。
言葉一つで、私が抱いていた申し訳なさをスッと消してくれる。
だから私は大きく頷いてみせれば、竜琉くんも頷き返してくれた。

「それと、俺はD区に来なくなると言ったお前を止めることはしてねぇ。けどな、仲間から外れることは許してねぇよ」
「それは……」
「悠だって、仲間から外れるとは言ってなかったしね」

いつの間にか、追いかけっこをしていた三人も話を聞いていたのか、大輝くんは私の肩にそっと手を置いた。……少し息切れしてるけど。

D区からもアールからも遠ざかるなら、仲間としても……と考えなかったわけじゃない。