✧✧
「……よし」
体の重みがきれいにぬけて、いつも通りの日常へ戻りつつある。
夏休み明け、通常の生活に戻すため、D区にはおろか竜琉くんたちと連絡すらとっていなかったら……永瑠くんから電話がきて、
『もしも──』
『つまんない、つまんない!つまんなぁーい!!』
出れば、スマホを遠ざけてしまうくらいのボリューミーな声がした。
『悠ちんいないとつまらないのー!』
ふくれた顔が思い浮かび、次の休みに合宿所へ行くと伝えれば、不機嫌そうだった声は元気になった。
そして約束通り、D区へ……四人に会いに行く。
おなじみのハイネックを着て。
夏休み中、何度も通った道を今日は喧嘩ひとつなく歩き、私の顔を知ってくれてる不良くんたちに手を振って、何事もなく合宿所へとたどり着いた。
荒事がないとこうもすんなり着くのかって思うくらいはやく。
軽く汗をぬぐって深呼吸をしてから、私はドアを開けた。
「悠ちーん!待ってたよーん!」
出迎えてくれた永瑠くんのハグにこたえ、私は皆がそろってるか確認。



