男装してるのにみんな距離が近いです


『翠花、元気になったね』
『ペンダント、一悠が見つけたんでしょ?さすが翠花の親友!かっこいー』

私が早退した時、翠花が泣いていたことを知る二人は翠花の笑顔にホッとしていた。
私もホッとしてる。
自分の夏休みをけずっても、男装のリスクがあっても、大好きな友達の笑顔ひとつでなにも気にならなくなるもの。

それに、竜琉くんたちとも出会えた。
もし、私がD区をひとりでまわっていたらきっと今も探しまわっていたにちがいない。
だから早退した日、竜琉くんが私を見つけて、声をかけてくれたことが、今では奇跡と思える。
……改めて、お礼言わないとだね。

流しそうめんの時に竜琉くんには伝えたけど、ペンダントを取りもどせたら言うもんだって言ってたから。
それが達成出来たんだ、ちゃんと──

「一悠、アイス溶けてるよ?」
「え?ああっ!」

私は溶けるアイスにかぶりついた。

それからプールに行ったり、ショッピングしたり、期間限定のハンバーガーを食べたりして、翠花との二日間を楽しんだ。