「歩けないわけじゃないから……。処置よりも先に、届けに行きたいの」
「……そうか。なら境界線までは送っていく。それならいいだろ」
それから、足の心配をされながらも境界線まで竜琉くんに抱えてもらった。
今日のところは解散しようと言うことになり、皆と別れてから私は、すぐに翠花へ連絡をとった。
海外から帰ってきたばかりだと、連絡が入っていたのを見たから、今行くのは申し訳ないんだけど。
徐々に足の痛みが強くなってきたのを感じながらも、翠花の家へと向かうと翠花は玄関前の階段に座っていた。
「翠花」
「あっ……一悠!?」
私の姿を見るなり、翠花が笑いかけようとしてくれたのが分かった。でも、少しだけ汚れた服に何かさとったのか泣きそうになりながら駆け寄ってきた。
「痛い?」
「これは、ガードとかして汚れただけだから。大きな怪我をしたとかではなくて」
足を痛めたけど、翠花に言う必要はない。より心配をかけてしまうから。
どうかこのウソは許してほしい。
「この通りなんともないの」



