弱々しい構えをするひとりに、まずは顔面すれすれの蹴りを。目をつむったところへ、みぞおちに一発。
いつもより、気持ち強めにいれて気絶させた。
「……次。君はこんなんじゃ済まさないよ」
今のを見たせいか、ペンダントを持つ手が震えてるのが丸見え。
すぐにでものして終わりにしようと思ったのに……
私に影がかかったから何か来ると思って避ければ案の定、私と不良くんの間に榊くんがやって来た。
すぐさまにらみつければ、またあの不敵な笑みを向けられる。
「そうにらまないで。悠、とか言ったっけ。どう?柳井戸竜琉のそばじゃなく、俺のとこに入らない?そしたらペンダントは返すし、誰も傷つかない。むだな争いもしなくて済むよ?」
「てめぇ何言ってんだおい!」
「涼ちんっ」
すぐに食ってかかる涼くんを、そばにいた永瑠くんがとめる。
「君のやり方通り、誰も怪我しないし。それに君、殴らないのに強いんでしょ?興味をそそられないわけがない。……どう?ほら、頷けばこれは返すんだよ?」
不良くんからペンダントを奪うようにとりあげ、榊くんは私の前でペンダントを揺らす。こちらに手をさしだしながら。



