クリスマスイブがやって来た。
と言っても、彼氏のいない花穂にはいつもと変わらない日にすぎない。
逆に今夜はみんなどこでデートするのだろうと、夜になったら調査に行く気満々だった。
午前中はホテル フィオーレについての打ち合わせを3人で行うことになっていた。
「花穂ちゃん、メリクリー!今夜は予定あるの?」
部屋に入ってくるなり、大森が聞いてくる。
「はい、まあ一応。大森さんは?」
「俺はもちろんデート、と言いたいところだけど、『クリぼっちは嫌だの会』に参加しなきゃいけなくてさ」
「ふふっ、なんですか?それ」
その時、大地が部屋に入って来た。
「お疲れ。始めるぞ」
「おっ、大地! お前、今夜空いてるよな?」
「決めつけるな」
「だってここ何年も彼女いないじゃないかよ。なあ、暇だったら来てくれないか?」
「合コンなら行かない」
「違うって。『クリぼっちは嫌だの会』だ」
「それを合コンと言う」
つれない返事の大地を、大森は手を合わせて拝み倒す。
「頼む、今回だけは! 俺の顔を立てると思ってさ。予定してた奴が急に彼女できて不参加になったんだ。女子の方が人数多くなったらかわいそうだろ? せっかくのイブなのにさ」
はあ、と大地はため息をついてから、仕方ないとばかりに呟いた。
「今回だけだからな」
「おお! ありがとよ、大地」
「いいから。さっさと仕事始めるぞ」
「イエッサー!」
真顔で敬礼する大森に呆れてから、大地はパソコンを開いて打ち合わせを始めた。
と言っても、彼氏のいない花穂にはいつもと変わらない日にすぎない。
逆に今夜はみんなどこでデートするのだろうと、夜になったら調査に行く気満々だった。
午前中はホテル フィオーレについての打ち合わせを3人で行うことになっていた。
「花穂ちゃん、メリクリー!今夜は予定あるの?」
部屋に入ってくるなり、大森が聞いてくる。
「はい、まあ一応。大森さんは?」
「俺はもちろんデート、と言いたいところだけど、『クリぼっちは嫌だの会』に参加しなきゃいけなくてさ」
「ふふっ、なんですか?それ」
その時、大地が部屋に入って来た。
「お疲れ。始めるぞ」
「おっ、大地! お前、今夜空いてるよな?」
「決めつけるな」
「だってここ何年も彼女いないじゃないかよ。なあ、暇だったら来てくれないか?」
「合コンなら行かない」
「違うって。『クリぼっちは嫌だの会』だ」
「それを合コンと言う」
つれない返事の大地を、大森は手を合わせて拝み倒す。
「頼む、今回だけは! 俺の顔を立てると思ってさ。予定してた奴が急に彼女できて不参加になったんだ。女子の方が人数多くなったらかわいそうだろ? せっかくのイブなのにさ」
はあ、と大地はため息をついてから、仕方ないとばかりに呟いた。
「今回だけだからな」
「おお! ありがとよ、大地」
「いいから。さっさと仕事始めるぞ」
「イエッサー!」
真顔で敬礼する大森に呆れてから、大地はパソコンを開いて打ち合わせを始めた。



