ワタシだけの王子様

「あ、この本、」

私が見つけた本は、小説が苦手な私でも唯一読めていた恋愛小説だった。

その本は『運命』をテーマに書かれる二人の恋人を描いた小説だった。

「懐かしい……」と私がその小説を手に取ろうとすると手に暖かい感触が伝わった。

手の方に目をやると、誰かの手が重なっていて慌てて「ごめんなさい!!」と手を離して
相手の方を見上げると