親友のキミと、あと1ミリの恋



秋祭りから、数日後。


自宅で学校の宿題をしながら、何気なくスマホを開いてSNSを眺めていると、ふいに谷原さんの投稿が視界に飛び込んできた。


その投稿を目にした途端、私は息をのんだ。


「……っ!」


指先が震え、うっかりスマホを落としそうになる。


【石川くんと二人で秋祭り! 最高の思い出ができたよ~】


そんなコメントとともに添えられていたのは、打ち上げ花火をバックに、顔を寄せ合って微笑む、晴人と谷原さんの写真。


写真の中では、谷原さんの腕が晴人の腕にそっと絡まっている。


それを見た途端、胸が激しく音を立てて鳴り出す。


わかっていた。きっと二人でお祭りに行くだろうって、心のどこかでずっと思っていた。


だけど、まさか本当に二人で行くなんて……。現実を突きつけられた衝撃が、全身を駆け巡った。


「っ……」


スマホを持つ手が震える。