翌日。セレナは妃として初めて、公務の場に立つことになった。
訪れるのは王都の南にある〈青の園〉――孤児や行き場をなくした子供たちを保護する養育院だ。
陽の光を受けて輝く庭園に、無邪気な子供たちの声が響いていた。
「こんにちは、お姫さま!」
「お花のお姫さまだ~!」
ひとりの少女が、白い野花の冠をセレナに差し出す。
セレナは少し戸惑いながらも、ひざを折って受け取り、笑顔を返した。
「ありがとう。……とっても、きれいね」
子供たちの目がキラキラと輝いているのを見て、胸がじんとあたたかくなる。
その姿を見守る関係者たちも、口々に安堵の声を漏らしていた。



