「番さまだ……!」
はしゃぐ子どもたちの声。
初めて見る“番”の姿に、目を輝かせる少女。
「……本当に、わたしなんかが?」
セレナはこっそり呟いた。
でも、子どもが手を握ってきた瞬間、その迷いは少しだけ消えた。
「おねえちゃん、きれい。お星さまみたい!」
その無邪気な一言に、セレナは目を潤ませながら、ぎゅっと子どもの手を握り返した。
日が暮れる頃、神殿の広場はすっかり“祭”一色になっていた。
灯りが一つずつともされ、淡い光の海が広がっていく。
セレナは、祭の衣に着替えて広場に立っていた。
金糸をあしらった淡紫の衣は、彼女の白い肌と淡い色の瞳を引き立て、まるで星の精霊のようだった。
その姿に、アグレイスはほんの一瞬、言葉を失う。



