蒼銀の花嫁 〜捨てられ姫は神獣の番〜




 「これからそなたは、民と触れ合う“神の代理”として、少しずつ務めを覚えていくことになる」

 「……はい。あの、私……本当に政のことも、神殿の決まりも、何も知らなくて……」


 不安そうに俯くセレナに、アグレイスは微笑む。


 「知らぬことは、恥ではない。そなたは、民を“愛したい”と願った。その心がすべてだ」


 ふと、セレナの瞳に光が宿る。


 「……頑張ります。少しずつでも、ちゃんと“番”として……あなたの隣に、立てるように」

 「うむ」


 それだけを返しながらも、アグレイスの目は優しく細められていた。