月が満ち、夜がゆっくりと明け始める頃。 セレナはアグレイスの腕の中で、静かに目を閉じていた。 その顔には、安らぎと淡い微笑みが浮かんでいた。 ――それは、彼女にとって初めての“恋”と呼べる夜。 そして、神獣とひとつになった、最初の確かな夢。