蒼銀の花嫁 〜捨てられ姫は神獣の番〜




「あなたは……ずっと、私の声を探していたって」

「ああ。何百年も、いや……もっとだ。そなたの魂の声が、ずっとわたしを呼び続けていた」


 彼の語る言葉は、人では到底理解できないほど長い時の流れを含んでいた。
 でも、セレナは不思議と“それが嘘ではない”と分かった。


「そんなに……私のことを?」

「そなたを、忘れたことなど一度もない。あの日、涙を流していたそなたの声が、わたしの中で、永遠に残っていた」


 アグレイスの声は、低く穏やかだった。
 けれどそこには、痛みとも呼べるような深い情が宿っていた。