蒼銀の花嫁 〜捨てられ姫は神獣の番〜




 「……応えてくれた。魔力が共鳴している」


 ロズベルドが驚いたように呟く。
 セレナは、自分の手が温かく光を帯びているのに気づいた。


 「私の中に、こんな力が……?」

 「これは、“選ばれた番”にしか与えられぬ力だ。
 精霊と、古代の結界と、そして……この地に眠る〈真実〉に触れる力」


 森を進むごとに、空気は密度を増していった。
 時間の流れがゆっくりと引き延ばされ、静寂がすべてを包み込んでいく。

 やがて、森が開け、眼前に広がったのは――灰色の石で造られた巨大な門。
 その中央には、見たことのない紋章が刻まれていた。