その夜。 リディアは自室の窓辺で、静かにペンを走らせていた。 それは、宮廷内にある派閥の長へ宛てた手紙。かつて彼女を支持していた旧貴族たちへの密かな呼びかけだった。 (妹の道を、私も守ってやりたい……) 姉としての誇りではなく、ひとりの人間としての選択。 それが、リディアの中でようやく芽生え始めていた。