蒼銀の花嫁 〜捨てられ姫は神獣の番〜




 一方、妃の間ではセレナが月を見上げていた。
 どこか、胸騒ぎのような感情が心をかすめる。


 「……姉さま」


 つぶやいたその名前が、風に流れる。

 まだ何も知らない。けれど、確かに――運命は動き出していた。