仲良し家族は嘘だらけ⁉

 何も変わらないまま、一週間以上が経った。

 その間、柔道の新しい練習場所を見つけたの。

 学校から道をちょっと先に行った小さな公園。

 家とはちょっと遠いけれど、人があんまり来ないから思いっきり練習するのに最適なんだ。

「ふぅー」

 呼吸を落ち着かせるために息を吐く。

 やっぱり、柔道をしていると心が落ち着く。

 柔道は私の心のよりどころなんだ。お兄ちゃんや大聖に邪魔されてたまるもんか!

 受け身の体勢を練習するために体を素早く動かす。

 その瞬間、ぱちぱちと拍手が聞こえてきた。

「わあ、すごい。今の、技? かっこいいね」

 私はびくっと肩を揺らす。

 振り返ると斗真くんが後ろに立っていた。

 い、いつの間に! 全然気が付かなかった!

 斗真くんはにこやかに言った。

「柔道の技でしょ? うまいんだね、みくちゃんって」

 いつから見られてたんだろう。

 知らない間に見られてたって気づいたら、かあっと顔が熱くなった。

 は、恥ずかしい!

 斗真くんに変に思われてないかなっ。

 学校では披露することなんてなかったし。

 いつの間にか、あたりが暗くなってる。

 街灯が逆行して、斗真くんの表情はよく読み取れなかった。

「ねえ、今度僕と勝負しない? 僕もこう見えて運動神経いいんだよ」

「えっ、斗真くんも柔道やってるの?」