ーーつんつん。
「ーー璃、るーり?」
こめかみのあたりを突かれている気がし、夢の中を漂っていた意識が覚醒し始める。
…ちゅっ。
ほっぺに生暖かく、柔らかい何かが押しつけられ、私はゆっくりと目をあけた。
「…ん」
「あ、起きた? …ひどいよ瑠璃、俺というものがありながらこんな奴と寝るなんて…」
そう言って彼――柳瀬 渚(やなせ なぎさ)生徒会長は、“奴″もとい、うちの高校の公式キャラ。黒ヤギの「黒ちゃん」のぬいぐるみを鷲づかみにしながら泣き真似をし始める。
私はソファーの上で起き上がり、背もたれに肘を乗せこちらを見て鳴き真似をしている会長に重い瞼を必死に開きながら目をやる。
会長は全体的に色素が薄い。
茶色みの強い髪に薄茶の瞳。肌は透明感があり色白で誰にでも優しくおおらかな性格。
おまけに頭も良く運動神経も良いときた。
つまりモテる。本当にモテる。
黒髪ロングに黒縁メガネの私とは天と地の差がある。
なんで私の彼氏なのか分からないぐらい。
「かいちょう…だって、抱き心地いいんだもん」
私は言いながら奪われた黒ちゃんを会長から奪い返し、また抱き寄せた。
まだ眠く、黒ちゃんを奪われていい気分じゃない。
「寝ぼけてるの? はぁ…俺とあんなことやこんなことしといて…瑠璃はこんな奴と…」
まるでめんどくさい彼女のような言い方だ。
私は飛び起き、さっきとは一変してニヤニヤしている会長に目を見開く。
「な、何を!!変な言い方しないで…!」
「ん、完全に目が覚めたみたいだね。でもなんでこんなに顔が赤いのかなぁ?」
「~~っ夕日のせい!!」
わざとらしい言い方に私は頬を膨らませ、そっぽをむく。
が、喉を鳴らして笑う会長に頬を突かれた。
文句を言おうと会長の方を向くと、会長が唇を重ねてきた。
「っんむ………ん、んん」
―――息が苦しくなりはじめ、会長の胸を叩くと名残惜しいとばかりに唇を舐められ、やっと離してもらえた。
ほっとしたのもつかの間、会長が低く艶っぽい声で言う。
「そういえば瑠璃? 二人っきりの時は名前で呼ぶって約束したよね?」
「……っ」
「…ね? 瑠璃」
「………な、なぎ、くん」
蚊の鳴くような声だったが彼にはしっかり聞こえてたようだ。
満面の笑みで一人で納得してる。
「うんうん、やっぱそうで無くちゃね」
「どういう意…っ…………ん~~!」
「ふふ、瑠璃はいつまでたっても慣れないね」
「~~~! 」
腰近くまである私の黒髪に指を通し、くるくると弄び嬉しそうにキスをしてくるなぎくんを私は止められなかった。
「ーー璃、るーり?」
こめかみのあたりを突かれている気がし、夢の中を漂っていた意識が覚醒し始める。
…ちゅっ。
ほっぺに生暖かく、柔らかい何かが押しつけられ、私はゆっくりと目をあけた。
「…ん」
「あ、起きた? …ひどいよ瑠璃、俺というものがありながらこんな奴と寝るなんて…」
そう言って彼――柳瀬 渚(やなせ なぎさ)生徒会長は、“奴″もとい、うちの高校の公式キャラ。黒ヤギの「黒ちゃん」のぬいぐるみを鷲づかみにしながら泣き真似をし始める。
私はソファーの上で起き上がり、背もたれに肘を乗せこちらを見て鳴き真似をしている会長に重い瞼を必死に開きながら目をやる。
会長は全体的に色素が薄い。
茶色みの強い髪に薄茶の瞳。肌は透明感があり色白で誰にでも優しくおおらかな性格。
おまけに頭も良く運動神経も良いときた。
つまりモテる。本当にモテる。
黒髪ロングに黒縁メガネの私とは天と地の差がある。
なんで私の彼氏なのか分からないぐらい。
「かいちょう…だって、抱き心地いいんだもん」
私は言いながら奪われた黒ちゃんを会長から奪い返し、また抱き寄せた。
まだ眠く、黒ちゃんを奪われていい気分じゃない。
「寝ぼけてるの? はぁ…俺とあんなことやこんなことしといて…瑠璃はこんな奴と…」
まるでめんどくさい彼女のような言い方だ。
私は飛び起き、さっきとは一変してニヤニヤしている会長に目を見開く。
「な、何を!!変な言い方しないで…!」
「ん、完全に目が覚めたみたいだね。でもなんでこんなに顔が赤いのかなぁ?」
「~~っ夕日のせい!!」
わざとらしい言い方に私は頬を膨らませ、そっぽをむく。
が、喉を鳴らして笑う会長に頬を突かれた。
文句を言おうと会長の方を向くと、会長が唇を重ねてきた。
「っんむ………ん、んん」
―――息が苦しくなりはじめ、会長の胸を叩くと名残惜しいとばかりに唇を舐められ、やっと離してもらえた。
ほっとしたのもつかの間、会長が低く艶っぽい声で言う。
「そういえば瑠璃? 二人っきりの時は名前で呼ぶって約束したよね?」
「……っ」
「…ね? 瑠璃」
「………な、なぎ、くん」
蚊の鳴くような声だったが彼にはしっかり聞こえてたようだ。
満面の笑みで一人で納得してる。
「うんうん、やっぱそうで無くちゃね」
「どういう意…っ…………ん~~!」
「ふふ、瑠璃はいつまでたっても慣れないね」
「~~~! 」
腰近くまである私の黒髪に指を通し、くるくると弄び嬉しそうにキスをしてくるなぎくんを私は止められなかった。

