この一連の爆発犯も倒せたことだし、律果くんが来た道から逃げようとするが、困った事に道がなくなっている。
「さっきまではいけたのに!」
悔しそうな律果くんの前。
シャンデリアが燃えて、崩れて、傾いた結果、道が消えてしまったみたいだ。
わたし達を取り囲む無数のシャンデリアは割れているし、火が出ているから潜っていくことは出来ない。
困ったなぁ。
「すまない、巻き込んでしまった」
そう口にしたのは、周様だった。
「律果も、安藤も守ってくれてありがとう。二人とも頼もしかったよ」
感謝を告げるその顔は、諦めの表情だ。
「大丈夫ですから、そんな顔しないでください」
「だが、こんな状況で……」
もう希望はないと、首を振る周様に向けて、わたしは笑った。
「大丈夫です!」
犯人を見ると、律果くんに背負われ、伸びている。
シャンデリアの向こう側にも、人は見えない。
爆発が起きて、本当ならわたしは、周様を守り安全な場所に連れていくのを最優先でしないといけなかったかもしれない。
だけど、わたしは周様を守るより、人を助けるのにサイコキネシスを使っていた。
これは、わたしの悪い部分。
最初から、あの男に使っていれば、周様をこんな危険な状態に連れて来なかったかもしれない。
諦めさせるような気持ちにさせなかったかもしれない。
「ごめんなさい、周様。謝罪の気持ちは、これから見せる誠意で受け取ってください」
「は?」
一歩前に出ると、少し火が近付いて、熱いし、息がしづらくなる。
それでも、シャンデリアに思いを込める。
どいて、どいて、退いて!
さっきたくさんサイコキネシスを使って、疲れているからか、簡単には動かせない。
だから、その分たくさん念じると、シャンデリアは少しずつだが前に進んでいく。
「え?」
困惑している周様の腕を引っ張る。
「言ったでしょ、わたしが守るって。家に安全に返さなきゃ、守るに入らないですよ」



