「それは、……キミはなんで、曾お爺さまと呼んでいるんだ?」
「え?」
なんで、今その話を?
「俺の曾御祖父様をなぜ、そう呼んでいるのかと聞いている」
困惑するが、二度も聞かれれば答えるしかない。
「なんでって、尊敬している人だから?」
親しみを込めて、そう呼ばさせてもらっている。
え、それだけで態度悪くなるってことあるの?
わたしにそう呼んでほしくないってことは……
「周様は、曾お祖父様を尊敬してないんですか?」
自分でも自分の言っていることに驚きながら尋ねると、瞬時に言い返される。
「勿論している! が、尊敬している事と呼び方、どう関係あるんだ」
「なんて呼べば良いって聞いたら、曾お爺さまっていわれたので。そう呼ぼうってなりました」
尊敬している人じゃなかったから、こんなにも距離の近い呼び方はしていなかったと思う。
「なんで、曾御祖父様は、キミにそれを言ったんだ?」
周様の聞いてくる姿は、必死だ。
クールだなんて、いえやしない。
「それは、本人に聞いてください」
なんとなくは分かっているけど、正しい理由かは分からないから、答えられない。
それにしても、こんなに聞いてくるなんて、周様って、もの凄く曾御祖父様が好き?
そういえば、周様に始めて会った時も、曾御祖父様が送ってくれた時だし、この前当たりが強いと言われたドレス選びの時も、曾御祖父様がお金を出してくれていた。
ファザコンって聞いた事有るけど、曾御祖父様コンってなんて言うんだろう。
「なんで、キミが。俺より……」
本人としては小さく呟いたつもりだったのかもしれないけど、近いから聞こえてしまう。
そんな、悔しそうな顔しないでいいのに。
「何を思っているかは分かりませんが、曾お爺さまは周様を大事に思っていますよ、貴方を守るためにわたしをメイドにしたんですから」
周様は、驚いたように目を張るが、唇を噛む。
嬉しそうな、悲しそうな顔
「その細腕で、俺を守れるのか?」
ちょっと違うけど、これ言われたの久しぶりだ。
思わず懐かしく思うと、
──ドッ、ボカンッ!
突然、爆発音が聞こえた。



