自己満足。
律果くんに言われてから、ずっと心にその言葉が残っているけど、周様にはわたしの能力が必要な時もある。
この前、誘拐された時は、ちょっとの時間だけど使えなくなっちゃっていたけど、また、あんなことになったら大変。
さあ、特訓しなきゃ。
大きいものだったり、硬いものだったり、いろいろ動かしてみたいけど、人にサイコキネシスを使っているところを見られるわけには行かないので、自分の部屋で練習する。
物を動かしたり、折り紙を折ってみたりしたいんだけど、……なんか、上手くいかない。
軽い物は持てるけど、ベッドは持てない。
折り紙を半分にしたりは出来るけど、鶴は折れない。
昔は出来たのに……。
えー、なんでだろう?
前使えなくなったから、トラウマになっている?
難しいって思っちゃっているのかな。
それとも、律果くんの言葉に悩んでいる?
ベッドに寝転がり、天井を見上げながら考える。
自己満足。
確かに、今までわたしがサイコキネシスを使ってきたのは、自己満足だった。
それにわたしは気づいてなかったけど、自覚しちゃうと、自己満足なのは嫌だと思う。
自己満足でいるのを止めるには、サイコキネシスを使うことを重要視するより、周様を大事に思うのがいいよね。
わたし、周様のことは、守りたいとは思っている。
曾お爺様にお願いされたから、そう思っているのは、サイコキネシスが使えることに関係しているけど、
褒められたのが嬉しかったから。
優しい部分もあると分かっているから。
ここは、自分がサイコキネシスを使えることは関係ないと思う。
だから、そういうとこが増えたら、すごく大事な人になるよね。
そのためには……周様と仲良くなりたいな。
もっと、普通に友達みたいに話したい。
そしたら、好きになれるところ、増えると思う。
でも、これも、自己満足だなぁ。
それに、わたしはメイドだし、友達になんて、なれるかな?



