『嗣永律果様。

突然のお手紙申し訳ございません。

一年五組の柊睦美と申します。

あなた様はわたしの事をご存知ないでしょうが、わたしは一度あなた様に助けられ、それ以来あなた様に心惹かれているのです。

急な話ですが、良かったら、次回のチューリップの会のパーティーに一緒に出席していただけないでしょうか。

より良いお返事、期待しております

一年五組 柊睦美』


パーティーのお誘いかぁ。


「すごいね、こんな手紙もらって。行くの?」

「いかない。興味ないし、周様が出るから、それに使用人としてついていく」


手紙を返すと、処分する書類の机の上に置くので、サイコキネシスを使って、律果くんのポケットに突っ込む。


「わたしが周様についていくから、律果くんは誘われた方にいけばいいじゃん」

「興味ないんだよ」


わたしは、恋愛ってものに興味津々だけどなぁ。

男子と女子で違うのかな。


「それより、パーティーの前に中間試験あるけど、寧色は大丈夫なの?」

「うっ」


その話題はダメ。

国蘭双学の方が、だいぶ先に進んでいるから、勉強が追いついてなくて、非常によくない。


「ちょっとだけ、良くないかも」


本当はちょっとじゃないけど、強がった。