メイドさんは、守りたい!


外に出る前にメイド服から、メイドとしてお外に行くとき用の、落ち着いたワンピースに着替えた。
デザインはシンプルだけど形が綺麗で、しっかりとした生地のくすんだ色味は美しく、とても素敵。

服も、付いていける事も嬉しくて、ウキウキで真っ黒な高級車の助手席に座ると、運転手さんが車を出した。

後部座席では周様と律果先輩が静かにしているから、わたしも助手席で大人しくしていようと思うのに、都会の建物や人が面白くて、つい窓の外を見ちゃう。

こんなに人居るのに、みんな超能力使えないんて、不思議だなぁ。




紫王社の前に着き車が止まったら、わたしが一番に降りて後部座席のドアを開け、頭を下げる。


「いってらっしゃいませ」


周様と律果先輩は降りて、二人は本社入り口前で待つ、高そうなスーツを着た大人達の元へ向った。


凄いなぁ、二人とも。
大人みたい。


二人が会社の中に入ったので、わたしは助手席に戻る。


「この後は待機となります。近場でしたら、どこかに寄っても大丈夫ですが、行きたい所はありますか?」

「え……」


運転手さんに言われ、悩む。


田舎住みだったから、東京のキラキラした、お洋服やスイーツや雑貨達や遊び場など、欲しい物や行きたい場所はいっぱい有るのだ。

でも、まだお給料をもらってないから、使えるお金はそんなに無い。


「大丈夫です! 執事長からもらったマニュアル読みたいです!」

「かしこまりました」


運転手さんが駐車場に車を移動させたので、そこで二人で待つ。