私に無関心な彼は激重でした。

大晴side

ドアの向こうからコソコソと独り言が聞こえてくる。

「あははっ…かーわい。」

もう隠す必要は無い。むしろ聞こえててくれ
という願いを込めながら口に出した。

大体、未來は愛されてる自覚が少ないんだ。

こんなにも愛してやまないのに、なんでそれに気づいてくれなかった?

すると待ち望んだ『ガチャ』というドアを開ける音が聞こえた。

…あ、そーだ、タヌキ寝入りしちゃお♡

どんな反応見せてくれるんだろ…ふふ。

俺はドアをすべて開けられてしまう前に
ベッドの布団に潜り込んだ。
悪いけど子供の頃からタヌキ寝入りはかましてきたから余裕でバレる気がしない。

もうドアは開けきったと思うけど、しばらく沈黙が流れる。すると『ガチャ』とドアを閉める音が聞こえた。

「…大晴…?寝ちゃった?」
と天使のような可愛い透き通った声が響いた

あー、今すぐにでも起きて抱きしめてやりたい。という欲望を抑えてタヌキ寝入りを続ける。

「遅くなっちゃった、ね。ごめんね。」
と少し悲しげな声色を響かせた。

ええええ、もしかして俺のせいかな?うっわうれしい、俺のせいで悲しんでくれるなんて
もう死んでもいいや、未練はない、と言いたいところだけどまたたくさんある。

すると足音がしてベッドが軋む音がした。
「起きてよ、ちゅーしようよ、」
とほんとに可愛いが溢れるお願いをされる

今すぐにでもしてあげたいけど、我慢